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濱長イベントリポート

2014年3月2日「丸山台でおきゃく」


丸山台の位置

高知市を流れる鏡川河口に位置する小島が丸山台です。
ここはかつて、自由民権運動が盛んだった頃、「此君亭(しくんてい)」という料亭が営まれており、何隻もの屋形舟が毎夜毎夜停泊し、土佐の自由民権運動家が集い、盃を酌み交わしながら
「自由民権」について語りあったという史実があります。


弘化台から眺めた丸山台

丸山台を貴重な「史跡」として、もっと広く一般の方々が気軽に訪れることができるようにしたいという声が地元はもとより、日本全国の各方面から上がっております。
高知市弘化台の岸壁からほど近い丸山台ですが、舟で渡るしか方法がないため、なかなか一般の方が気軽に足を踏み入れることができません。
自由民権運動の歴史を語っている石碑等も整備されてはおりますが、利用者がいないため、手入れが行き届いていないというのが現状です。
そこで、弊社が各関係方面へのご理解・ご協力をいただき、舟で丸山台へ渡り、もてなしを行うことで、広く一般の方々が気軽に訪れることができる1つの「機会づくり」となり、自由民権の歴史をたどることができる憩いの場、そして高知の観光のお役に立てるのではないかと思い、2013年の春「土佐のおきゃく」期間中に第一回を開催いたしました。
それが好評を得て、2014年も開催するに至りました。

濱長が主催する意義


此君亭跡石碑

自由民権運動は土佐の地でとても盛んだったと言われています。
自由民権の象徴である板垣退助氏が高知出身だったことが最大の理由ですが、
土佐の酒席スタイルが功を奏したようです。
土佐芸妓たちが「自由民権かぞえ唄」「自由民権都々逸」などをお座敷で唱って披露。
しかも、振付け付!
酒席で楽しく唄って踊りながら自由民権の志の「刷り込み」がされたという訳です。
その歴史の一コマを再現し、体感していただきたい、と思い
この催しを企画しております。


また、昭和の初めには丸山台に屋形船が何隻も停まり、丸山台にあった料亭で「おきゃく」を催していたそうです。
その優美な風情をもう一度、という声があちらこちらから聞こえてまいります。
丸山台は鏡川と浦戸湾の境にあり、小島であるがため、障害物がなく、大変眺めの良い場所です。
歴史と景観。観光スポットとして活用したい。観光特使の居る料亭としてお役に立ちたいと思っております。

「丸山台でおきゃく」リポート

開催日前2〜3日はお天気がぐずついておりました。雨の降る中、高知県土木港湾課の皆さんや高知ファイティングドッグス、そして濱長スタッフが草引き、鳥の糞の掃除を行いました。
前日もお天気とにらめっこをしながらの桟敷席設営。畳敷きに大変気を遣いました。
催し当日。そんな心配を忘れてしまうほどのお天気に恵まれました。
お客様の中にも「いや〜、濱長さんのすることやから晴れると思っていた!」と
うれしいお言葉。いえいえ。私たちばかりではございません。皆様の願いの力にも大いに助けられての当日!感謝感謝で幕開け。
「かがみ川ゆう遊クラブ」様、「太平洋マリン」様、「ツバメガス」様の協力により
船を出していただき、お客様やお料理を丸山台へ。


まずは、高知で自由民権を語らせたら右に出る人は居ない!とされている公文豪先生による
自由民権運動と丸山台に関する講座。
参加の皆さんが熱心に聞き入る様子を察し、公文先生の熱弁はさらに力が入りました。
マイクもいらないのではないかという、力強い声…
板垣退助も、こんな風に丸山台で「自由は土佐の山間より」と声を高らかに士気を高めていたのではないかと想像してしまいました。



料亭此君亭や芸妓の活躍に話が盛り上がったいいタイミングで、屋形船に揺られながら芸妓が登場。そして女将長女の咲良も春らしい淡い桜色の着物で登場。
丸山台にシャッターの音が鳴り響きます。


普段、お座敷や舞台で会う芸妓と違う趣。芸妓たちもこの日は開放感にあふれています。

役者も揃い、いよいよ「丸山台でおきゃく」開始です。
丸山台おきゃくの、のろし…いえ、旗揚げをした女将・濱口実佐子のごあいさつ〜乾杯から
はじまりました。
昨年を上回るご来場のお客様を前に、女将も感謝の笑顔いっぱい。
お重に入ったお弁当は春めいています。少し海風が悪戯をする中、早春の味を楽しんでいただきました。そして、板垣退助になった気分で浦戸湾を眺めながらのお酒は格別!

お腹も満足して、和んだ頃に「自由民権お座付き」のはじまりはじまり!
自由民権数え唄を一緒に歌ったり、枡芸を楽しんだり。枡芸の文字はもちろん「自」「由」「民」「権」!
高知県立文学館の学芸員・永橋禎子さんがお席にいらっしゃったのでお座付きの解説を急遽お願いしましたが、にこやかにわかりやすくお話していただき、さらにアカデミカルな雰囲気!
永橋さん、ありがとうございました!公文先生も頼もしそうに聞いていらっしゃいました。
そして、箸拳タイムに突入!琴魚の解説によると、丸山台で箸拳が行われた最後は60年前。
60年ぶりの箸拳勝負の最初に立候補したのは大石宗さん。その後続々我こそはと芸妓に勝負を挑む強者が。
中締めは、土佐のおきゃく実行委員長の上村嘉郎さんにお願いをいたしました。
さわやかに(途中ツッコミもいただきながら…愛されキャラの上村さんらしい)中締めを決めていただいた後も、名残を惜しんで宴を楽しむお客様も。
早速、来年の構想を語る公文先生と女将。
自由民権運動家たちも、このように時を忘れて志しを語り合ったのでしょう…。