柚子、ブシュカン、直七、ダイダイ…果実を食するのではなく、搾りかけて使うこれら香酸柑橘類のことを、土佐の高知では総称して「酢みかん」と呼びます。
夏の冷奴には青柚子の皮を刻んで、晩夏から初秋が旬のメジカ(宗田鰹)の新子にはブシュカンを搾り、秋の戻り鰹の刺身にはたっぷりの直七果汁を、冬の鍋物には黄柚子を搾って…
坂本龍馬は「サバの刺身にダイダイの酢をかけたのが大の好物」(「海援隊遺文」山田一郎著)だったとか。
徳島のスダチ、大分のカボス等がありますが、季節や食材によって、このようにさまざまな
「酢みかん」を使い分けるという食文化は、土佐の高知だけの大変豊かな特徴。
「和食〜日本人の伝統的な食文化〜」がユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、
その提案書には「四季や地理的な多様性」という言葉が特徴として記載されており、まさに「土佐の酢みかん文化」は、その代表格と言えます
土佐の酢みかんいろいろ
さまざまな種類の酢みかんが高知県で栽培されていますが、収穫の時期も一年を通していろいろです。一部ご紹介させていただきます。
柚子
高知県の酢みかんの中で最もポピュラーなのが柚子。
青玉は夏場で、酢はきつめだが味は締まり、果皮の香りは絶妙で、酢は刺身や酢の物に使われます。
現代の柚子の木は、接ぎ木であるのが一般的ですが、実から育てた昔ながらの実生(みしょう)の木を栽培している柚子農家もあり、その木から収穫される柚子の香りは絶品です。
黄玉は11月頃。表皮に斑の模様が表れる頃の柚子は果汁が豊か。一升瓶に詰められた果汁がこの時期市場にたくさん出回ります。香り味わい共に優れた果汁は、料理や飲料やリキュールなどに使われ、皮は佃煮やジャムや柚子味噌に、種子は化粧水にと捨てるところがありません。冬至には柚子風呂にも使われます。
直七
正式には「田熊スダチ」という名称ですが、スダチとは全く別物だそうです。直七さんという魚屋が魚と一緒に売ったことからこの名がついたとされ、9月に収穫時期を迎え、冬場に青玉で市場に出回ります。
香りは控えめ、やわらかな優しい酸味の果汁が豊富で、酢の物や鍋などにたっぷり搾って使うのがオススメ。
ゆうこう
見た目は柚子に似ています。成熟すると外皮・果肉ともに鮮やかな黄色になるのが特徴です。果皮の香りも柚子またはザボンに似ています。果肉には口当たりの良い酸味があります。水分や種が多く、酢みかんとしては最高の糖度12度を測定したものもあるそうで、生食用の果実としても楽しむことができます。
酢の物や調味料、香り付け、薬味、おやつや飲料などの食用にとどまらず、化粧水やのど薬の代わりにしたり、風呂に浮かべたりなど、幅広く重宝する柑橘です。
芸妓・かつをがお話を伺いました
今回は、高知県下の「酢みかん」を代表して、濱長がタイアップさせていただいて商品化した「ぽん酢」のお相手「直七の里」社長・喜多 和生様と、直七の産地代表で、直七のPRに熱心な元宿毛市長の中西清二様にお話を伺いました。
高知の酢みかんは、酸味が強くパンチのきいた印象のものが多いのですが、この直七はレモンやライムのような、ふわっとした上品な口当たり。お刺身やお鍋などにはもちろんですが、ちょっとハイカラな印象なので、パスタやムニエルなどの洋食にも合います。
高知の地酒・美丈夫で有名な濱川酒造さんとのコラボで「直七カクテル」という商品も販売され、女性に大好評。芸妓のかつをも大好きな「酢みかん」のうちの1つです。
土佐の酢みかん文化を楽しむ会 2014年11月13日(木)
アトリエよくばり子リス・松田雅子さんや、ファームベジコ・長崎雅代さんが世話役となり、
土佐学協会の主催で、「土佐の酢みかん文化」を「話のサカナ」に楽しむ催しが開催されます。
会場には、司さん、草やさんに加えて、料亭濱長も会場となりました。
酢みかんを使ったお料理や、お酒など、オトナ酢みかん部門(!)としておもてなしさせていただきます。
〈主催〉土佐学協会
〈後援〉「土佐料理 司 高知本店」「草や」「料亭 濱長」「司牡丹酒造株式会社」「直七の里株式会社」
11月13日(木)
【土佐の酢みかん文化を楽しむ会(夜の部)】会場:料亭 濱長
18:30~開場 19:00~開宴
お一人様10,000円(飲み放題)
■この頃が旬のゆずを中心にお料理を楽しんでいただく。
■やや旬が過ぎてしまった酢みかんは、保存された絞り汁を使用して
カクテルなどでお楽しみいただく。
■酢みかんに興味を持たれている海外からのゲストの方にも
日本文化を味わっていただけるよう、芸妓さん方による
日本舞踊などをお楽しみいただく。
お申し込みはお電話・メールにて |
電話:0120-887-350 |
メールの場合は、お申し込みフォームから必要事項を入力の上、送信をお願い申し上げます。
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